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【2026年10月施行】パートタイム・有期雇用労働法が改正されます

6 日前
読了時間: 4分

2026年(令和8年)10月1日から、パートタイム・有期雇用労働者の待遇に関するルールが改正されます。今回の改正は「同一労働同一賃金」の実効性をさらに高めるためのもので、労働条件通知書の記載事項や同一労働同一賃金ガイドラインの内容、企業に求められる雇用管理上の措置などが見直されます。


本記事では、実務対応を検討するうえで押さえておきたい改正のポイントを、厚生労働省が公表している資料に基づいて整理します。



改正の背景

同一労働同一賃金は「働き方改革関連法」の一環として2020年4月から順次施行され、正社員とパートタイム・有期雇用労働者との不合理な待遇差の解消が進められてきました。今回の改正は、この取組をさらに一歩進め、公正な待遇の確保を図ることを目的としています。



主な改正ポイント3つ

①雇い入れ時の労働条件明示事項の追加

現在、パートタイム・有期雇用労働者を雇い入れる際(労働契約の更新時を含む)には、「昇給の有無」「退職手当の有無」「賞与の有無」「相談窓口」の4項目を書面交付等により明示することが義務付けられています。

今回の改正により、これらに加えて「待遇の相違の内容・理由等に関する説明を求めることができる」旨の明示が新たに必要となります。労働条件通知書や労働契約書のひな型を独自フォーマットで使用している企業は、施行日までに様式の見直しが必要です。


②同一労働同一賃金ガイドラインの改正

「短時間・有期雇用労働者及び派遣労働者に対する不合理な待遇の禁止等に関する指針」(平成30年厚生労働省告示第430号)についても、近年の最高裁判決等を踏まえて記載が見直されます。主な追加・充実項目は以下の通りです。

  • 賞与・退職手当:労務の対価の後払い・功労報償等の性質が妥当する場合、通常の労働者との相違に応じた均衡のとれた支給をしないと不合理と認められうる旨を明記(退職手当は新規追加)

  • 家族手当:相応に継続的な勤務が見込まれる非正規雇用労働者にも、正社員と同一の支給が必要(新規追加)

  • 住宅手当:正社員と同一の転居を伴う配置転換がある場合、同一の支給が必要(新規追加)

  • 夏季冬季休暇:正社員と同一の付与が必要(新規追加)

  • 病気休職・休暇、褒賞、無事故手当:記載の充実・新規追加

また、いわゆる「正社員人材確保論」(人材の確保・定着目的があることのみをもって待遇差を正当化できない)についても明確化されています。


③企業に求められる雇用管理上の措置の見直し

「事業主が講ずべき短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する措置等についての指針」(平成19年厚生労働省告示第326号)にも、以下のような事項が追加されます。

  • 待遇の相違等を説明する際は「資料を活用した口頭説明」または「説明事項を網羅した分かりやすい資料の交付」のいずれかによることが必要

  • 賃金決定にあたり、職務の内容・成果・意欲・能力・経験等を公正に評価し、昇給に反映することが望ましい

  • 正社員への転換制度の内容・実績等について、パートタイム・有期雇用労働者への明示に努めるとともに、ウェブサイトでの定期的な公表が望ましい

  • パートタイム・有期雇用労働者の過半数代表者の選出手続きの適正化や、不利益取扱いの禁止の明確化



人事担当者が今から準備しておきたいこと

まず着手すべきは、労働条件通知書・労働契約書のひな型の見直しです。新たに明示が必要となる「待遇の相違について説明を求めることができる」旨を、独自フォーマットを使用している場合は追記しておく必要があります。あわせて、家族手当・住宅手当・夏季冬季休暇など、ガイドラインで新たに明確化された手当・休暇制度についても、自社の支給基準がこれらの考え方に沿っているかを点検しておくとよいでしょう。


次に、パートタイム・有期雇用労働者から待遇差の説明を求められた際の対応フローを整えておくことも重要です。「資料を使って口頭で説明する」か「説明事項を網羅した資料を交付する」かのいずれかの方法で対応できるよう、資料の様式や交付方法をあらかじめ準備しておくと、施行後の問い合わせにも落ち着いて対応できます。


なお、正社員転換制度については、その内容や転換実績の周知・公表が「望ましい」とされています。義務ではありませんが、余力があれば自社ウェブサイトでの公表方法なども検討してみるとよいかもしれません。



まとめ

今回の改正は、事務手続きの変更にとどまらず、正社員とパートタイム・有期雇用労働者との待遇差について「なぜその差があるのか」を企業がより具体的に説明できる体制を求めるものです。施行日(2026年10月1日)までに、労働条件通知書の様式見直しや手当制度の点検など、社内の準備を計画的に進めることをおすすめします。



 
 
 

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