【令和8年度】3月末退職・4月入社の事務手続き、再確認の注意ポイント
- m-ohashi
- 3月27日
- 読了時間: 3分
3月から4月にかけては、入退職に伴う社会保険や住民税の事務が重なる時期です。毎年恒例の業務ではありますが、新年度をスムーズに迎えるために、法律の定めに沿った実務のポイントを簡潔におさらいしておきましょう。
1. 3月末退職者の「社会保険料」徴収の原則
法律上、社会保険料は「資格喪失日(退職日の翌日)が含まれる月の前月分」まで徴収することになっています。3月31日退職の場合、資格喪失日は4月1日となるため、3月分までの保険料が発生します。
一般的な「前月分徴収(翌月払い給与から控除)」の企業では、3月の給与で引くのは「2月分」の保険料です。そのため、3月末退職者については「最後に支払われる給与で、3月分まで確実に引ききれているか」を、自社の給与カレンダーに当てはめて再点検しておくことが、後日の精算トラブルを防ぐ鍵となります。
2. マイナ保険証移行後の「資格確認書」等の扱い
健康保険証が廃止されてから定着してきた運用ですが、退職者からの「資格確認書」の回収・破棄の案内は、依然として退職時フローの必須項目です。 また、新入社員に対しては、入社時の資格取得手続きの際に「資格確認書」の発行が必要かどうかを確認し、忘れずに発行申請を行うことが重要です。これにより、マイナ保険証をまだ利用できない方の受診トラブルを未然に防ぐことができます。
3. 退職者への「健康保険」の案内と証明書の発行
退職者の離職票の発行は意識していても忘れがちなのが、退職後、すぐに次の就職先が決まっていない方へ、健康保険の「空白期間」を作らないための案内です。
任意継続の検討: 退職後20日以内に手続きが必要な「任意継続」を選択するかどうかの意思確認。
資格喪失証明書の交付: 国民健康保険へ切り替える方には、会社から発行する「健康保険被保険者資格喪失証明書」が手続きに必須となります。 これらを退職時フローに組み込み、あらかじめ案内しておくことで、退職後のスムーズな移行をサポートできます。
4. 労働条件通知書の「フォーマット」再点検
2024年4月の改正以降、労働条件通知書には「就業場所・業務内容の変更の範囲」の明示が必須となっています。 新年度から新しい社員を迎えるにあたり、使用している契約書や通知書の雛形が、最新の法改正に対応した内容になっているか、この機会に一度見直しておくと安心です。
5. 住民税の「特別徴収」への切替準備
年度末は、昨年末の給与支払報告書に基づき、新年度の住民税決定通知書が届く直前の時期です。 3月末退職者の一括徴収の手続きに加え、4月入社者の「特別徴収への切替」がスムーズにできるよう、本人からの届出情報の収集を計画的に進めておきましょう。
「当たり前」を正確に行うことが、組織の安心感に
事務手続きは、正しく行われて当たり前だと思われがちです。 しかし、その「当たり前」を滞りなく進める実務担当者の仕事こそが、従業員が安心して働き、また安心して次のステップへ進むための土台を支えています。
新年度、新しい仲間を気持ちよく迎え入れ、退職する方を快く送り出せるよう、当事務所も実務の伴走をさせていただきます。





コメント